闘争本能や知的要素など内面的な”相”の遺伝(近親配合その2)

テシオ理論

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闘争本能や知的要素など内面的な”相”の遺伝(近親配合その2)













闘争本能や知的要素などの”相”



✓ 太陽のサイクルから種牡馬が仔に伝える”形”の遺伝

✓ 競争馬の体力を決める”料”的遺伝数値

✓ 牝馬からの遺伝で運動神経を使える、”質”の遺伝力

闘争本能や知的要素など内面的な”相”の遺伝



近親交配(インブリード)は、弊害しかない


近親交配(インブリード)は闘争本能や知的要素など内面的に影響を及ぼします。

人間だけでなく、ウマでも同じではないでしょうか?


前回は、近親交配(インブリード)を回避するオススメの「0の理論」を説明しました。

この記事では、

✓ インブリードの弊害を低くする活性値は?

について、お話していきます。


この内面的な”相”の遺伝とは、インブリードファンを、より強化するための内容です。

この記事を参考に、計算すればOKです。

インブリードの重大な障害を与えないケース


近親配合(インブリード)が、サラブレットの資質に、重大な障害を与えないケースは次の3つです。

✓ 0の理論

✓ 初仔、空胎後

✓ 近親配合の先祖にたどり着くまでの活性値の乗数が0.125以下

0の理論は前回説明したとおりです。

「初仔、空胎後」を積極的に狙いたい理由があります。
それは、インブリードの悪影響が現れにくいからです。


ただ、初仔の場合、馬体が小さくなる可能性が高いです。
そのため、一口で募集しているウマの購入を考えるときは、充分注意したいところです。


さて、わたしも、ウマの遺伝子研究者?も、もっとも悩んでいるのが
近親配合(インブリード)は、どこまでの濃さなら、問題がないかです。


その問題について、テシオ氏、中島氏も、活性値で答えがありました。
近親配合の先祖にたどり着くまでの活性値の乗数が

0.125以下

という数値です。

ネアルコの子孫だらけ。活性値「0.125以下」というのはムリな話。
現代はもっと高い数値では?と感じています。


まずは
この、インブリードの活性値計算について見ていきましょうね。



インブリードに関する活性値計算


早速、近親配合の先祖にたどり着くまでの活性値の乗数が0.125以下
について述べます。


遺伝が伝わる関門となった種付け時の活性値、これを次々と掛け合わせ、活性値の合計が0.125以下になっていれば近親弊害を最小限に抑えられるという法則です。

2021年のチャレンジカップ(G3)を勝利した、ソーヴァリアントを例にチェックしましょう。


ソーヴァリアント 生年月日:2018年2月28日
オルフェーヴル
( 2008 )
ステイゴールド
( 1994 )
サンデーサイレンス
( 1986 )
Halo
( 1969 )
Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well
( 1975 )
Understanding
Mountain Flower
ゴールデンサッシュ
( 1988 )
ディクタス
( 1967 )
Sanctus
Doronic
ダイナサッシュ
( 1979 )
ノーザンテースト
ロイヤルサッシュ
オリエンタルアート
( 1997 )
メジロマックイーン
( 1987 )
メジロティターン
( 1978 )
メジロアサマ
シエリル
メジロオーロラ
( 1978 )
リマンド
メジロアイリス
エレクトロアート
( 1986 )
ノーザンテースト
( 1971 )
Northern Dancer
Lady Victoria
グランマスティーヴンス
( 1977 )
Lt. Stevens
Dhow
ソーマジック
( 2005 )
シンボリクリスエス
( 1999 )
Kris S.
( 1977 )
Roberto
( 1969 )
Hail to Reason
Bramalea
Sharp Queen
( 1965 )
Princequillo
Bridgework
Tee Kay
( 1991 )
Gold Meridian
( 1982 )
Seattle Slew
Queen Louie
Tri Argo
( 1982 )
Tri Jet
Hail Proudly
スーア
( 1997 )
Fairy King
( 1982 )
Northern Dancer
( 1961 )
Nearctic
Natalma
Fairy Bridge
( 1975 )
Bold Reason
Special
Bold Starlet
( 1987 )
Precocious
( 1981 )
Mummy’s Pet
Mrs. Moss
Cadasi
( 1980 )
Persian Bold
Beau Darling

インブリード活性値指数
1: 0.25
2: 0.50
3: 0.75
4: 1.00
5: 1.25
6: 1.50
7: 1.75
8: 2.00  



ソーヴァリアントのインブリードは

✓ Hail to Reason

✓ Northern Dancer

注意

「父どおし」「母どおし」のインブリードは除外になります。
ソーヴァリアントだと、父にある「ノーザンテースト」、このインブリードの対象外



Hail to Reason

現在の血統で、絶対に覚えておかないといけないインブリードです。

結論をいうと
サンデーサイレンスは、Haloの0活性馬
したがって、サンデーサイレンスの祖先である、Hail to Reasonのインブリードは無効になります。


オルフェーヴルの祖先である、Hail to Reasonは
インブリード無効になっています。



Northern Dancer

オルフェーヴル側にある、Northern Dancerのインブリード活性値を計算してみましょう。


①インブリード対象である”種牡馬”の乗数を求めます。
対象は以下のとおりです。

Northern Dancer

ノーザンテースト

オルフェーヴル



②活性値の計算は、上記にある「インブリード活性値指数」を使います。


Northern Dancer(活性値=1):0.25

ノーザンテースト(活性値=6):1.50

オルフェーヴル(活性値=1):0.25



③「インブリード活性値指数」をかけ算します。

0.25 × 1.50 × 0.25 = 0.094



④「インブリード活性値指数」をチェックします。

近親配合の先祖にたどり着くまでの活性値の乗数が0.125以下です。
これで、Northern Dancerの弊害は低くなっています。



ソーヴァリアントは、インブリードの弊害は少ないことになります。



インブリード、このままでいいの?


「近親配合(インブリード)」、ゲームの世界にどっぷりだった私も、

内面的に影響がある、ということを知りました。


ネアルコ時代なんだから、アウトブリードはできない。

実際、インブリードで結果がでているではないか?、って思われるかも。


そんなことは一切ありません!


人もウマも、絶対的に近親配合(インブリード)

は避けるべきです。


もし、血統・遺伝子の問題が解決できるまでは、ウマの研究は終われない!

という気持ちがあれば、

インブリードの影響がない活性値を求めることに、挑戦をしてみましょう。


わたしは、乗数0.125とみておらず、活性値が劣勢期の「0.75」を基準としています。


そして、一口馬主の道を

さらに輝かせていきましょうね!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。



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